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バイオリンの木材(表板・横板・裏板)の収縮と影響について考える



みなさんこんにちわ!下川バイオリン工房です🙋

こちらの記事では【バイオリンの木材(表板・裏板・横板)の収縮】について書いています。木材が長い年月の中でどのような方向に収縮し、その結果箱状に組み立てられたバイオリン全体にどのような影響を及ぼすかについて考えていきます。表板・裏板・横板のそれぞれについて別々に解説し最後にまとめとなります。

今回のような横板の長さなどの寸法を小さくする調整を”カットダウン”といいます。以前横板の高さに関するカットダウンの記事を書いておりますのでリンクを貼っておきます。

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バイオリン横板のカットダウン修理について

目次

収縮と変形の違い

表板・裏板・横板は木目の角度や間隔、歪みなどによって、また節や杢(繊維のうねり)などによって歪みを起こします。
横板では丸くきれいに曲げられた板がぐにゃっと折れ曲がるように変形したり、表板と裏板をつなぐ面で見たときに表にせり出したり、内側に少しへこんだりします。下川バイオリン工房ではこれらの現象を”変形”と呼び”収縮”とは明確に分けて考えています。

”収縮”とは板が木目に対して平行もしくは直角方向に縮み、材全体のサイズが小さくなることを指します。

横板の収縮について

バイオリンの横板を横方向から見ていただくと横向き(コーナーブロックからネックに向かって)に木目が走っています。木取りは柾目となります。木材に関する専門用語につきましては今後”木材の知識”と題した簡単な説明書をブログで作成いたします。※木材の専門家ではないので期待しすぎないでください🙇

木目と平行方向(画像の小さい矢印)には収縮が小さいです。木材の細胞は縦に並んで木目方向に繊維が伸びています。木材が乾燥することによって細胞は細胞壁方向に厚みが小さくなりますが、縦方向はほとんどかわらないためです。
木目と直角方向(画像の大きい矢印)の収縮は大きいです。

表板・裏板の収縮について

表板・裏板も正面から見て年輪がまっすぐ上下に伸びるように切り出してあります。縦方向の収縮は小さく、横方向の収縮は大きくなります。
結果的にバイオリンの輪郭(アウトライン)は縮み、ややスリムになっていきます。

収縮の影響

その➀ ~横板のせり出し~

表板の輪郭(アウトライン)が横方向に縮んでいくのに対して、横板の長さはほとんど変わらない為に横板が描くバイオリンの輪郭はあまり変わりません。
横板は表板の収縮によって内側に引っ張りこまれる力に負けてはがれたりもします。これの接着修理を繰り返していくうちに横板がどんどん外側にせり出してきます。

製作時に表板のフチギリギリに接着された横板はせり出すことで接着場所を失い、バイオリン響胴の密閉が弱くなったり、振動が表板から横板に伝わりづらくなります。

その➀ ~横板長さのカットダウン~

横板の長さをネックとのつなぎ目部分で取り外し、長さを短く切ります。再度ネックに合わせて詰めて接着することで輪郭(アウトライン)一回り小さくすることができます。

こうして横板の収縮問題に対処します。

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